こんにちは、ふじふじです。
今回は不動産の内装リフォームについてです。
皆さん、当然のことですがリフォームにかかる費用は安く済ませたいですよね?
その時、単純に「もっと安くならないの?」といっても
「いや~うちもこれが限界ですから。」
というやり取りで、値切っても端数であったりします。
そこで今回は、リフォーム業者への
「正しい見積り方」
「見積書の精査方法」
を教えます。
なお、投資物件で現状回復するという想定は今回しません。
金額も数万円で、値切る項目がほとんどないからです。
あくまで、リフォームをするとき、という観点からこの記事を
読んでいただけたらと思います。
リフォーム準備編
リフォームをするというと、投資物件で空き室が出た時がほとんどです。
「不動産に空室が出た!リフォームか現状回復をしないと!」
と思っても何も考えずに業者へ依頼するのはしないでください。
まず、考えなければいけないのは、
ポイント
リフォーム内容の決定
リフォームをどの程度までに終わらせたいか
をざっくりでいいので想像してください。
ちなみに、指標というものではないですが、リフォームに必要な期間として
私の中ではこんな考えを持っています。
リフォーム期間=
①見積り作成期間+②リフォーム内容・見積精査+③資機材段取り期間+④施工期間
これらの期間を想定して、
「リフォーム期間中は募集をかけることはできても、空室を埋めることは出来ない。」と考えてください。
ちなみに、投資的観念から「空室としてもよい期間」というものを以下記事でも触れてます。
-
リフォームを検討する時の空室期間と費用対効果の考え方
応援よろしくお願いいたします。↓ 人気ブログランキングへ こんにちは。 さて、本日は空室となった時のリフォームの考え方についてです。 空室になったからと言ってやみくもに価格設定をして 全 ...
①見積り作成期間
おおよそ見積金額が100万円を超えなければ2~3日で提示してくれます。
②リフォーム内容・見積精査
②が今回のミソとなる部分です。下手に時間をかけてもその分空室期間が
増えるだけです。見積金額によりますが、極力1週間~2週間で決めるように
努力しましょう。
③資機材段取り期間
これは完全にリフォーム業者側の状況によります。
大きく日数がかかる要因としては
- 資材、設備機材が揃わない
- 施工する人間が確保できない
が挙げられます。
これらはリフォーム業者を責めるだけでは回避できません。
上記の要因に対して具体的には
- 使用する資機材を変える。(別メーカー品など)
- リフォーム内容を打合せし、別な施工方法を考えてもらう。
といったリフォーム業者への歩み寄りが重要といえます。
リフォーム業者へ見積依頼:実践編①
これは色んな入り口があります。
簡単にいうと次の2点です。
- 既に知り合いの不動産業者、管理会社へ問い合わせる
- 自分で新たにリフォーム業者を見つける
という方法です。
順番に見ていきましょう。
不動産会社・管理会社にお願いするとき
ともに、リフォーム会社との関係はあるため、スピード重視であるときには
非常に有効であると言えます。
ただ、反面として不動産業者、管理会社の手数料は必ず乗ってくる。とお考え下さい。(多分5%~8%乗るイメージです。)
これは見積金額によっては大きな出費になります。
空室期間を短くすることをとるか、リフォーム費用を安くするかを判断しましょう。
リフォーム業者を自分で見つける
これってすごくハードルが高いですよね。
もしかしたら、
とんでもなく高い見積もりを貰ってしまうかも?
安く見積してもらったはいいが、リフォームが雑。そのあとの入居者から即クレーム。
なんてことも頭をよぎります。
半面、管理会社のコストオンされていないことや、その後も専門的な知識を持った人脈を確保することを考えると十分に価値はあります。
基本的なことですが、まずは一般のサイトなどで一括見積依頼をします。
以下のようなサイトですね。
どの見積サイトでも良いのですが、こちらのサイトで簡単に手順だけ追っていきます。
まずは簡単に情報を入れて、見積したい項目を選びます。
この時、下見が可能であれば必ず下見をしてもらいましょう。
リフォーム会社も下見をすることにより、詳細に見積を作成することが出来ます。
とりあえず、情報を登録すると後日担当者より連絡が来ます。
まずは以下の内容を説明できるようにしてください。
ポイント
物件の所在地、号室、エレベーターが使用できるかどうか
物件の広さ・間取り(間取り図があればOK)
想定リフォーム費用(とても重要です!先に伝えましょう。)
具体的にどのようなリフォームをしたいのか
(例えばクロスは全貼替とか、トイレは機器含めて全て行うか、間取りを変更するか等)
下見ができるならば可能な日程を設定
いつまでにリフォームを完了したいか
あらかじめ整理しておきましょう。次のステップに進みやすいです。
なお、下見は見積る会社の担当者が来ますので、2~3日は設定しておきましょう
リフォーム業者より見積受領!査定:実践編②
上記のやり取りを経て、いよいよ見積書を受領します。
ここで!みんなが突き当たる壁があります。
何をどう見たらいいのかわからん。。。
見積書は基本的な構成は「項目、単価、数量、備考」といった内容ですが
各会社、見積もる項目も違えば、単価も数量も違う場合がほとんどです。
大体は以下のような構成になります。
項目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
壁天井クロス貼 | 60 | m2 | 1,200 | 72,000 | 既存クロス剥がし含む |
床クッションフロア貼 | 20 | m2 | 3,600 | 72,000 | 下地状態が健全の場合 |
木製巾木H=100 | 20 | m | 1,500 | 30,000 | |
・・・ | |||||
※上記金額は一般的な市況価格程度です。こちらの単価が標準ではありません。 |
そんな中でも、
一番数量、単価が明確になっている会社がまともな見積もりを出している。
と考えてください。(見積金額が高くても)
そんな会社をフォーカスしていよいよ見積査定に入ります。
リフォーム業者の見積査定:実践編③
これは簡単に申し上げますと、
「見積もり項目、数量に信頼性がある会社の見積書を利用する。」
これが一番重要です。
ではここからどうするか。
行きすぎな対応かもしれませんが、
「信頼性がある会社の見積書の項目、数量を各会社へ提示する。」
上記を例にとるとこんな感じにします。
項目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
壁天井クロス貼 | 60 | m2 | ×××× | ×××× | 既存クロス剥がし含む |
床クッションフロア貼 | 20 | m2 | ×××× | ×××× | 下地状態が健全の場合 |
木製巾木H=100 | 20 | m | ×××× | ×××× | |
・・・ |
単価を消せば、自ずと金額も消さないといけないですね。
その際に注意してほしいことは2点
「絶対に単価は入れないこと!!」
「会社さんの見積書をそのまま(単価を消しただけ)外部へ出さない!!」
特に、見積もっていただいた会社からすると提示した見積書は
「会社の秘密文書」です。あなたにも当然守秘義務があります。
あくまで、この見積書を参考にしている、というスタイルであることは忘れないでください
要するに、
「明細がしっかりしている会社さんがいたので、それに合わせて単価を設定し、
見積もって頂けますか?」
とお願いをします。
これは各社対応が分かれますが、相手方からすると
「これは、どういった想定の見積なのか??」と考えてしまいます。
そこで一つ、
「項目(備考)がしっかり書いてあるのでそれに倣って、仕様を確認してください。」
とお話していければいいです。
見積書の見方としては別途記事にしようと思いますので、そちらをご覧いただければと思います。
ここまでできていけばリフォーム金額も自ずと適正金額が見えてくるのではないでしょうか。
リフォームの状況確認:実践編④
さてもう一息、リフォーム金額が決まったところで、実際に施工に移っていきます。
「あれ、見積査定が終わったのだから、この記事ってもう終わりじゃないの?」
違うんです。まだ重要なことがあります。
リフォームというのは、建物の構造体はいじらないで内装を施工しますよね?
そうすると、場合によっては
仕上げ材を剥がしたら下地がぼろぼろ。。。これじゃ施工できないよ!
という状況に陥ります。
往々にしてこう言った現象は、大体施工中に起きてしまうものです。
なのでリフォーム会社の見積書には呪文のように
「下地その他が健全であること」が見積条件となります。
※だったら下見なんて不要じゃあないか。。。なんて言いたくなりますが。
この問題に対して一番の対応方法としては、
「下見の際は業者がどこを見ていったか、記録を取る」
「施工前の写真は自分でも出来るだけ多く撮る。」
事が重要です。
特に、何でもかんでも既存不健全といわれるのを防ぐには、
「○月○日の下見の際にAさんはこの個所を見ていきましたよ。(見ていかなかったも)」
こういった記録があると、誠意がある会社さんはそれが見積条件でいう既存不健全なのか
をしっかり検討してくれるはずです。
私は建築士の端くれですから、下見の時に業者に見せるべきチェックポイントは心得ています。
最後に
これだけ長々とした記事にお付き合いいただきありがとうございます。
リフォームという大きな括りですと本当に色々なことを伝えたくて
どうしても長文になってしまいます。
この内容が皆さんのリフォーム金額の見直しに少しでも為になれば幸いです。
他の切り口でも、今後も記事を書いていきたいと思いますので、
興味があることがあればコメントやお問い合わせを頂ければ嬉しいです。
ありがとうございました。